トップページ > 乳酸菌の11の思い込み > 1. 乳酸菌(善玉菌)を飲めば腸内環境が良くなる?
芸能人や有名人による乳酸菌のCMで
いつの間にかこんなシナリオを信じ込んでいませんか?
1. 乳酸菌(善玉a菌)を飲めば腸内環境が良くなる?
善玉菌をヨーグルトなど食品として腸内に送り込んで腸内菌のバランスを変えようとしても、 私たちの恒常性(元々の菌が多い状態に戻ろうとする性質)に阻まれ、結局はすべて便として排泄されてしまいます。
せっかく体に良さそうな乳酸菌を選んで食べたのに、何故排除されるのでしょうか。 その理由は簡単です。
送り込まれた善玉菌は、自分の腸内菌と種類が違うからです。
腸に届けたはずの善玉菌は腸内菌にとって必ずしもウェルカムな訪問者ではなく、現実は、生まれた時からずっと一緒に育ってきた腸内菌たちからは、よそ者扱いをされるのです。
ヨーグルトに使われる乳酸菌などは、メーカーが選んだものですから、 飲む人の腸内にいる細菌とは違う種類の菌なのです。
『人には人の乳酸菌』とうキャッチフレーズで販売され、ヒト由来の菌を使用として販売されている製品もありますが、 自分のお腹にいる菌ではないことに変わりはなく、所詮他人の菌です。
血液や白血球の型の違いで拒絶反応が起きるように、長年同じ種類同士が仲良く共存してきた腸内に、 別の場所で育った細菌が入ってくるのですから、拒絶反応によってよそ者は放り出そうとするわけです。
よそ者を外敵として放り出すのは、腸内菌の役目でもあります。
上のグラフを書かれた東大名誉教授の光岡先生によりますと、一日に2.7Kgものヨーグルトを食べなければ、食べた他人の乳酸菌が腸に留まる可能性は少ないそうです。
同様に「コーカサスの〇〇から発見した新しい乳酸菌!」などと宣伝しているヨーグルトを見かけますが、はたしてその様な珍しい菌が私たちの腸内に必要でしょうか。
自分の腸が善玉菌を求めているなどと考えるのは、ただの錯覚です。
ヨーグルトなどは、ひとつの美味しい食品として食べてはいかがでしょうか。善玉菌を飲めば自分の腸内細菌と助け合って腸内環境が良くなるだろう、というのはあなたの思い込み、錯覚です。
視点を変えて
乳酸菌を飲むことで腸内環境を改善するという、理屈や方法には無理がありますが、そもそもの動機や目的は腸内環境の改善ではなく、健康状態の改善でしょう。
乳酸菌生産エキスならば、菌そのものではないので既存の腸内細菌に排除されることなく吸収され、本来の目的が期待できます。
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